デブで陰キャで引っ込み思案な僕は毎日妄想に耽っていた。

本来ならば20代花盛りの僕は、周りの連中同様に青春を謳歌しているはずなのにどうも捻じ曲がった性格のせいで、いまいち自分をオープンに出来ない。

独りで暮らす喧騒の街東京では一層、孤独が際立っていった。

あぁどうしたら異性と仲良く出来るだろうか?異性から求められるような人間になりたい。

そう願っているうちに僕の身体に異変が起きた。ヌメり狂う粘液を纏った蛸のようになればと願わくば触手の様なものが生えてきたのだ。

たちまちにタコ化していく自分に戸惑いと希望が膨らんでいった。私の願いが叶ったのかもしれないと胸が踊った。

暗いトンネルから差す一筋の光明。

自分が生まれ変わるように、まるでエロスの権化とも思える蛸となった僕は、薄れゆく理性と凶暴なるタコの本能で同じアパートに住む欲求不満の人妻を襲った。

悪いとは思ったよ。人間の形でない異形の者を見てさぞ怖かったであろう。

だがしかし僕は、彼女が性的快楽の頂へ到達できるよう彼女の身体をねっとりと愛でたんだ。

そしたらどうだ・・・ひひっ糞漏らしながら喜んでたよ。
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